スロージュエリーとは?


1980年代中ごろに、ローマの名所スペイン広場にあのハンバーガーチェーンのマクドナルドが開店したことで、 イタリアの食文化がファストフードに壊されるという、大きな危機感から、スローフード運動が始まった。

食の大量生産、大量流通、による均質化に意義を唱え、効率的であればいいのかという、スローフード運動や、 スローライフの考え方がある。

競争と効率、スピードを優先する社会から、ゆっくりとした時間を楽しみながら、人と人のつながりを大切にし、 食や自然、伝統、を見直す必要があるというもの。

同じようにジュエリーの世界でも、大量生産の行き過ぎた効率が生む形骸化に、 異議を唱える必要があると、私は思うのです。

ジュエリーというモノ造りの原点を見直し、良質のオンリーワン・ジュエリーを 提案する意味がないだろうか。

大岩 剛一さんという建築士が住居に関しても提言している。経済効率一辺倒の建築業界においても、 デザインの果たす役割は、ますます重要になってきている、というのだ。

デザインとは、私たちの暮らしに、生きた「かたち」を与えること、 小さなもの、つつましいもの、失われたもの、そしてゆるやかに循環するものの意味を見直し、 人間らしい生き方を取り戻すのが、「スロー・デザイン」だという。

ジュエリーの世界も、量産品が席巻している。

人と人、人と自然、人とのつながりを意識した、自分だけのスロー・ジュエリー。

エコロジカルで、新しいライフスタイルに見合う、ほんとうの意味のジュエリーをデザインする、 それが僕の、スロー・ジュエリーの考え方だ。

いわゆるオーダーメイド・ジュエリーというと、遠い世界のことのように感じている人々が多いものですが、 私がデザインし創り上げているものは、スロー・ジュエリー。

オーダーとはいえ、とても身近でさりげないものです。

量産品ではない、自分だけの大切なジュエリーを手にする。そこに至るプロセスには様々なストーリイが 秘められていることを、お話したいと思います。

タイトルのスロー・ジュエリーという言い方は、僕の考えた造語です。 オーダーメイド・ジュエリーなどという、大げさなものでない、 日々の暮らしに使ってこそのジュエリーという、意味を込めています。 そんな数々のスロージュエリー・ストーリイをお楽しみください。

有限会社 堺堂  代表取締役